SDGs 17の目標

SDGsの目標8「働きがいも経済成長も」について解説|私たちにできること

キーワード

  • ワーキングプア
  • 児童労働
  • ディーセント・ワーク
  • ESG

抑えたい数字

  • 世界の失業者数約2億人
  • 世界のワーキングプア約7億人
  • 1日3.2ドル(約350円未満)
ムコパパ

こんにちは!
ムコパパです。

このブログではSDGsについて学んで実践できる情報を発信しています。

SDGsの目標8は「働きがいも経済成長も」です。

世界を見渡すと、命を落としかねない危険な仕事や、人権を軽んじた仕事が多く存在します。

例えば「児童労働」です。

児童労働によって、子どもたちが勉強する時間を失い、大人より低い賃金で労働をさせられている現状があります。

児童労働の根源には「貧困問題」があります。子どもたちは家庭が貧しいことが原因で人身売買によって強制労働させられたり、学校へ行くお金がなかったり、家計を救うために働かざるをえなかったりといった理由から働かされます。

仕事によって勉強する時間がなければ、大人になってもより収入の多い職業へ就くことができず、貧困から抜け出すことがむずかしくなります。

児童労働の問題点
  • 子どもが勉強する時間を失う
  • 勉強ができないと収入の高い職業に就くことができなくなる
  • 収入の高い職業に就くことができず、貧困の連鎖を生む

貧困を原因とする強制労働や過酷な労働は、子どもたちに対してだけではありません。

劣悪な環境下で働かされるために体調を崩したり、命にかかわる怪我を負ったりといった仕事に就かされる大人もいます。

例えば日本でも問題になっている「ブラック企業」です。

一日に必要な睡眠時間すら確保できないほど仕事をさせられ、心身ともに衰弱してしまい、場合によっては自ら命を絶ってしまうことが問題となっています。

お金を得て裕福に近づくために、過酷で危険で、人権を無視した働き方を強制させられることは、果たして仕方のないことなのでしょうか?

娘・ワコ

一緒に学んでいきましょう!

目標8「働きがいも経済成長も」のターゲット
  • 8.1 各国の状況に応じて、一人当たり経済成長率を持続させる。特に後発開発途上国は少なくとも年率7%の成長率を保つ。
  • 8.2 高付加価値セクターや労働集約型セクターに重点を置くことなどにより、多様化、技術向上及びイノベーションを通じた高いレベルの経済生産性を達成する。
  • 8.3 生産活動や適切な雇用創出、起業、創造性及びイノベーションを支援する開発重視型の政策を促進するとともに、金融サービスへのアクセス改善などを通じて中小零細企業の設立や成長を奨励する。
  • 8.4 2030年までに、世界の消費と生産における資源効率を漸進的に改善させ、先進国主導の下、持続可能な消費と生産に関する10ヶ年計画枠組みに従い、経済成長と環境悪化の分断を図る。
  • 8.5 2030年までに、若者や障害者を含むすべての男性及び女性の、完全かつ生産的な雇用及び働きがいのある人間らしい仕事、ならびに同一労働同一賃金を達成する。
  • 8.6 2020年までに、就労、就学及び職業訓練のいずれも行っていない若者の割合を大幅に減らす。
  • 8.7 強制労働を根絶し、現代の奴隷制、人身売買を終らせるための緊急かつ効果的な措置の実施、最悪な形態の児童労働の禁止及び撲滅を確保する。2025年までに児童兵士の募集と使用を含むあらゆる形態の児童労働を撲滅する。
  • 8.8 移住労働者、特に女性の移住労働者や不安定な雇用状態にある労働者など、すべての労働者の権利を保護し、安全・安心な労働環境を促進する。
  • 8.9 2030年までに、雇用創出、地方の文化振興・産品販促につながる持続可能な観光業を促進するための政策を立案し実施する。
  • 8.10 国内の金融機関の能力を強化し、すべての人々の銀行取引、保険及び金融サービスへのアクセスを促進・拡大する。
  • 8.a 後発開発途上国への貿易関連技術支援のための拡大統合フレームワーク(EIF)などを通じた支援を含む、開発途上国、特に後発開発途上国に対する貿易のための援助を拡大する。
  • 8.b 2020年までに、若年雇用のための世界的戦略及び国際労働機関(ILO)の仕事に関する世界協定の実施を展開・運用化する。

世界の現状

世界では、労働と貧困が深刻な問題となっています。

世界での失業者は約2億人以上で、ワーキングプアの人は7億人にものぼると言われています。

ワーキングプアとは、働いているにもかかわらず1日3.2ドル(約350円未満)で生活する人のことを言います。

労働で苦しむのは大人だけではありません。

世界には、勉強をしたくても働かなければならない子どもがいます。

5〜17歳の働く子どもの数は約1億5200万人で、世界の子どものうち10人に1人が学校に行かずに働いている現状です。

義務教育を受けるべき14歳〜15歳未満の子どもが学校に通わず働く「児童労働」が問題視されています。

児童労働をする子どもたちは十分な収入が得られないだけではなく、危険で害のある労働をしなければならないこともあります。

学校に通わず働かなければならない理由としては、大人だけでは十分な収入が得られないという生活上での理由のほか、「学校に行く意味はない」「女子には勉強は必要ない」という親や周囲の考え、宗教上の理由から一定以上の教育を受けられないことが挙げられます。

教育を受けないまま大人になることで、様々な問題が生じます。

貧困から抜け出せない、怪我や病気にかかっても治療を受けられない、正規の職に就くことができないなどです。

その結果、犯罪が起こる原因にもなります。

世界では若い世代の失業率が問題となっています。

2019年において若者の失業率は約13.6%で、働くことを諦めニートとなる若者も増加しています。

若い人が未来への希望を失うことは非常に深刻な問題です。

地球の未来を担う若者が充実感を得ながら働けることは、持続可能な社会を作る上で重要なことだからです。

収入が多いから働きがいがある、とは限りません。

自分が会社や社会の役に立っているのだという実感を得られるようにすることが大切です。

収入だけではなく、労働の質も注目されており、課題となっているのがディーセント・ワークの実現です。

ディーセント・ワークとは、十分な収入も得られて、働きがいのある人間らしい仕事のことです。

生産性を上げることにより経済成長を促進することが目標とされています。

日本の現状

日本の最も大きな問題は長時間労働です。

「ブラック企業」「過労死」という言葉が表すように、日本人の長時間に及ぶ労働は世界でも問題視されています。

男性の1日あたりの平均労働時間は世界1位で、2013年には国連からも指摘されるほどです。

労働時間の長さだけではなく、非正規職員と正規職員の収入格差も日本の課題としてあります。

欧州では、非正規職員の収入は正規職員の8割であるのに対し、日本では6割となっています。

長時間労働と雇用体系での収入格差が日本が解決すべき課題です。

私たちにできること

私たちがすぐにできることとしては、フェアトレード商品を購入することです。

コーヒーやチョコレート、茶などフェアトレード認証マークのついた商品を買うことで、開発途上国の生産者を支援することに繋がります。

地産地消を行うことも、私たちができることです。

地産地消とは、地元でてきた食材を地元で消費することを言います。

地産地消を行うことで、食材を届けるための流通経費を減らし、収入が増加するなど、生産者を応援することになります。

ESG投資について考えることも大切です。

ESG投資とは、環境・社会・企業統治を考慮する投資のことを言います。

ESGの対象になるのは、地球温暖化防止など環境負荷の軽減、外国人労働者の雇用や、女性管理職の登用など労働環境の改善に取り組む企業です。

ESG対象の企業に投資することにより、働きやすい環境を整える企業の成長を応援することになります。

日本が国をあげて取り組んでいるのが、働き方改革です。

働き方改革とは、ITを利用して生産性をあげ、短時間で仕事の成果を出し、残業時間を減らすなど、働きやすい環境を整えるための改革のことを言います。

有給休暇を取得したり、仕事とプライベートの両方を充実させるワークライフバランスを実現させることが大切です。

どのような働き方が良いのか、実際にどのような働き方をしているのか、家族や友人と話し合うことで、自分自身の働き方を見直すきっかけになります。

まとめ
  • あらゆる格差や不平等が原因でワーキングプアに苦しむ人たちのために、フェアトレード商品を買う
  • 日本では「長時間労働」「非正規雇用」が問題となっている
  • ESGを重視する企業へ転換することで中長期的な「働きやすい社会」が実現する
  • 働き方を改革するために、ITなどの最新技術を積極的に職場に活用する。また、労働者の価値観を尊重する
ムコパパ

最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございます。
これからも一緒にSDGsについて学んで行動していきましょう!

ワコ

まずはできることから!
できそうなことから!

ムコパパ

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ワコ

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