SDGs 17の目標

SDGsの目標5「ジェンダー平等を実現しよう」について解説|私たちにできること

キーワード

  • ジェンダー不平等指数
  • 児童婚、強制結婚
  • 性的搾取
  • セクシャルハラスメント

抑えたい数字

  • 6歳〜11歳のうち一生学校に通えない女の子は男の子の約2倍
  • 日本の企業の女性管理職登用率は平均7.8%
  • 女性の国会議員の割合9.9%
ムコパパ

こんにちは!
ムコパパです。

このブログではSDGsについて学んで実践できる情報を発信しています。

皆さんはジェンダーという言葉を聞いたことはありますか?

SDGs目標5になっているように、世界ではジェンダー差別が問題になっています。

この記事を読んでわかること
  • ジェンダー差別によって起こる問題
  • 世界、日本の現状
  • 私たちにできること
娘・ワコ

一緒に学んでいきましょう!

目標5「ジェンダー平等を実現しよう」のターゲット
  • 5.1 あらゆる場所におけるすべての女性及び女児に対するあらゆる形態の差別を撤廃する。
  • 5.2 人身売買や性的、その他の種類の搾取など、すべての女性及び女児に対する、公共・私的空間におけるあらゆる形態の暴力を排除する。
  • 5.3 未成年者の結婚、早期結婚、強制結婚及び女性器切除など、あらゆる有害な慣行を撤廃する。
  • 5.4 公共のサービス、インフラ及び社会保障政策の提供、ならびに各国の状況に応じた世帯・家族内における責任分担を通じて、無報酬の育児・介護や家事労働を認識・評価する。
  • 5.5 政治、経済、公共分野でのあらゆるレベルの意思決定において、完全かつ効果的な女性の参画及び平等なリーダーシップの機会を確保する。
  • 5.6 国際人口・開発会議(ICPD)の行動計画及び北京行動綱領、ならびにこれらの検証会議の成果文書に従い、性と生殖に関する健康及び権利への普遍的アクセスを確保する。
  • 5.a女性に対し、経済的資源に対する同等の権利、ならびに各国法に従い、オーナーシップ及び土地その他の財産、金融サービス、相続財産、天然資源に対するアクセスを与えるための改革に着手する。
  • 5.b 女性の能力強化促進のため、ICTをはじめとする実現技術の活用を強化する。
  • 5.c ジェンダー平等の促進、ならびにすべての女性及び女子のあらゆるレベルでの能力強化のための適正な政策及び拘束力のある法規を導入・強化する。


世界の現状

ジェンダーとは【社会的、文化的に作られた性別】のことです。
具体的には、【男性は仕事をして女性は家事をする】のような価値観、考え方です。

そしてこの考え方が女性への偏見や差別に繋がり、ジェンダー差別として世界で問題になっています。

先進国ではジェンダー平等の考え方や取り組みが少し進んでいますが、アフリカやアジアなどの途上国ではまだまだジェンダー差別の意識は強く、問題解決には時間が必要とされています。

そこでSDGsではこの問題を解決すべく9つのターゲットとして以下の1〜6の達成目標、A〜Cの実現方法として目標に掲げジェンダー差別問題解決に取り組んでいます。

ジェンダー平等9つのターゲット
  1. あらゆる場所におけるすべての女性および女子に対するあらゆる形態の差別を撤廃する。
  2. 人身売買や性的、その他の種類の搾取など、すべての女性および女子に対する、公共・私的空間におけるあらゆる形態の暴力を排除する。
  3. 未成年者の結婚、早期結婚、強制結婚、および女性器切除など、あらゆる有害な慣行を撤廃する
  4. 公共のサービス、インフラ、および社会保障政策の提供、ならびに各国の状況に応じた世帯・家族内における責任分担を通じて、無報酬の育児・介護や家事労働を認識・評価する。
  5. 政治、経済、公共分野でのあらゆるレベルの意思決定において、完全かつ効果的な女性の参加および平等なリーダーシップの機会を確保する。
  6. 国際人口開発会議(ICPD)の行動計画および北京行動綱領、ならびにこれらの検討会議の成果文書に従い、性と生殖に関する健康および権利への普遍的アクセスを確保する。
  7. 女性に対し、経済的資源に対する同等の権利、ならびに各国法に従い、オーナーシップ、および土地その他の財産、金融サービス、相続財産、天然資源に対するアクセスを与えるための改革に着手する。
  8. 女性のエンパワーメント促進のため、ICTをはじめとする実現技術の活用を強化する。
  9. ジェンダー平等の促進、ならびにすべての女性および女子のあらゆるレベルでのエンパワーメントのための適正な政策および拘束力のある法規を導入・強化する。

ここからはなぜジェンダー平等が必要なのか、世界ではどのような問題が起きているかを解説していきます。

女の子は学校に通わせてもらえない

家事は女性がするべきという考え方は世界中にまだ根強く残っています。

読み書き、計算など働く為に必要な知識をつけるために男の子は学校に通えますが、女の子は家の手伝いをさせられるので学校に通うことが出来ません。

2019年ユネスコの調査によると6歳〜11歳の子供で一生学校に通えない女の子は男の子の約2倍という結果が出ています。

人身売買と性的搾取

発展途上国では幼い女の子が人身売買によって労働、結婚、性的搾取を強制される問題が未だに多く起きています。

人身売買被害の70%以上は女の子で、15歳〜19歳の女の子の20人に1人(約1300万人)が レイプ被害にあっているというデータも出ています。

児童婚

未成年者の結婚=児童婚と呼ばれていてこれも大きな問題になっています。

アフリカでは18歳未満の女の子が金品などと引き換えに無理やり結婚させられることがあります。

3人に1人が18歳未満、10人に1人が15歳未満で結婚しています。

女性はリーダーにさせてもらえない

政治や経済においてもジェンダー差別は問題になっています。

世界の女性政治家の人数は全体の25%しかありません。

これもリーダーは男性であるべきという古い価値観、考え方から来る弊害です。

雇用においても同様で女性の方が賃金が安かったり、管理職は男性が多く女性管理職率の低い企業が未だに多く存在します。

職場のセクシャル・ハラスメントも典型的なジェンダー差別の問題です。

以上のような様々な問題がジェンダー差別によって起こっています。

日本の現状

UNDP(国連開発計画)の調査によると日本のジェンダー不平等指数は155ヶ国中19位という結果が出ています。

途上国のような教育、人身売買、児童婚などの問題は少ないですが、経済の面でのジェンダー格差が大きく様々な問題が起こっています。

経済面でのジェンダー格差

そもそも女性は家事、育児、出産などライフイベントの影響を受けやすいという現状があります。

これも日本に根付いているジェンダー差別の思考からくる問題で、こういった考えが経済面での雇用、収入、労働環境の問題を引き起こしています。

雇用

日本は産休、育休といった制度がまだまだ普及していません。

それが原因で出産時の退職や、育児での労働時間の制限があり男女での雇用格差が起こります。

さらに近年増加しているひとり親世帯の半数は女性です。

ひとり親世帯の女性は仕事をできる時間も限られているので正規雇用が難しく、男女での雇用格差に繋がってしまいます。

非正規雇用率

雇用の問題でもあったように育児をしている女性やひとり親世帯の女性は正規雇用が難しく、パート、アルバイトでの雇用になります。

よって男性より収入が低くなり収入格差がおこります。

女性管理職の登用率の低さ

帝国データバンクが全国2万3680社を対象に2020年に実施した調査によると、女性の管理職への登用率は世界平均27%に対して日本は平均7.8%という低い結果が出ています。

この日本の女性管理職登用率の低さが男女での収入格差の大きな原因となっています。

労働環境

職場での女性へのセクシャル・ハラスメント(性的いやがらせ)、いわゆるセクハラが原因で仕事を辞める女性も多く、これもジェンダー差別の大きな問題です。

2014年に各都道府県に寄せられたセクハラでの相談件数は約1万3000件に及んでいます。

セクハラは企業が把握していないケースも多く、実際の被害は計り知れません。

以上のような問題が日本のジェンダー差別の現状です。

【政治面でのジェンダー差別も問題になっている】
2021年に発表されたIPU(列国議会同盟)のデータによると世界の国会議員の女性の割合は25%に対して日本では9.9%という結果がでています。これはリーダーは男性がすべきというジェンダー差別の思考からくる問題です。

私たちにできること

まず私たちが取り組むべきことは【男性は仕事をして女性は家事をする】のような価値観や考え方を見直すという事です。

こういった考えを1人1人が見直し、改めることで社会全体が少しずつではありますが変わっていきジェンダー差別問題の解決に繋がります。

もう1つはジェンダー差別問題に取り組んでいる団体の活動に参加したり、支援したりすることです。

私たちひとりひとりの力は小さくても集まればとても大きな力になります。

こういった団体を支援することでジェンダー差別に苦しんでる人々の手助けになります。

NPO法人 ジェンダーイコール

ジェンダーイコールは「ジェンダーギャップをなくし多様性を尊重できる社会」にという目標を掲げジェンダー差別問題に取り組んでいます。

学生や、企業にセミナーを開催したり、子育て育児に悩む親への支援などをしています。

NPO法人 レディープロモート

働く女性のスキルアップを支援し女性の正規雇用率の向上、働く女性の問題を解決するために活動している団体です。

ビジネスマナーやビジネススキルの研修を行ったり、問題解決の相談会なども行っています。

NPO法人 Arrow Arrow

「子育てや介護等の理由に左右されず仕事が当たり前に続けられる社会の想像」を目標に問題解決に取り組む団体です。

女性が妊娠してから復帰までを企業と相談しながらサポートする取り組みや、企業と女性を集めたワークショップなどを開催したりしています。

まとめ
  • ジェンダーとは性別の持つ社会的価値観、考え方
  • 途上国では女児への教育不足、児童婚、人身売買などが問題が多い
  • 先進国、日本では経済、政治での女性登用率が低い
  • 活動団体を支援することが問題解決につながる
ムコパパ

最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございます。
これからも一緒にSDGsについて学んで行動していきましょう!

ワコ

まずはできることから!
できそうなことから!

ムコパパ

SDGsを学ぶには、こちらの書籍がオススメです。小学生でも分かりやすく、大人でも体系的にSDGsを学べます。

ワコ

この他にもSDGsに関する書籍を紹介しています♪
下記のリンクを是非読んでみてください!

https://muko-papa.com/category/recommended-books/
  • https://www.unicef.or.jp/kodomo/sdgs/17goals/5-gender/
  • https://spaceshipearth.jp/sdgs5/
  • https://gooddo.jp/magazine/sdgs_2030/gender_equality_sdgs/8085/#:~:text
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